働きアリは、全部が忙しく働いているわけではなく、2割は働いていないらしい。何をしているかというと、他のアリをなめたりしているとのこと。そして、この働いていない2割のアリを取り除くと、全体のパフォーマンスが低くなるらしい。そして、今まで働いていたアリの一部がさぼるようになるとか。
今まで、この2割のアリが働いていないというのは聞いたことがあったが、集団のパフォーマンスが落ちるというのは、初めて聞いた。どんな理由があるかわからないが、逆に考えると、働いていなくても存在しているだけでパフォーマンスを維持する力があるということ。
このことを知ったことが、とても私にとって大きな意識改革となった。
会社にいる、いつもさぼっている同僚。上司がいるときだけ働いているふりをして、いないときはいつもスマホをいじっている。現場に行くといって、架空の行き先を告げて外出する。その現場の工事は発生していないので、さぼっているのはお見通しだ。客先から頼まれた仕事も、忙しいからといって、必要以上に納期を伸ばす。こっちが忙しく働いているのにと、許せなくなる。そしてこのことを気づいているはずの上司や先輩も何も言わないのが、さらに腹が立つ。
ずっとずっとムカついていた。さぼっている人を見ても気にしないほうがいいといろんなブログや動画で諭されるが、どうしても許せないのだ。そして気にしないでおこうと決めても気になってしまう。あらさがしばかりしてしまう。そして、されて当然だとも思うが、冷たい態度をとってしまう。私が反応することすらもったいないのだが、どうしてもムカついてムカついてしょうがないのだ。
でも、この働きアリの法則をパフォーマンスの観点からみて、このような人も必要なのかもしれないと思いなおすことができた。私にはわからないが、何か大切な役割を果たしている可能性がある。そして、生まれつきそういう役割をもっているのかもしれない。そういう役割を背負って生まれてきたのだから、そのようにしか生きられないのだ。
彼も言っていた。「忙しそうに見せるのも大変だ」と。当時は何をばかなことを言っているのかと思った。こんな頭が悪い人は、会社には不要だと思った。考え方が理解できなかった。
でもそのように生まれてきたら、その役割を果たすのみだ。自分も同じ。人とのコミュニケーションが取れないことがコンプレックスで、どう頑張っても克服できる気がしない。何か他の役割があって生まれてきたと思うしかない。結局は自分の役割を一生をかけて果たすのみなのだ。
というわけで、全くとは言わないが、あまり気にならなくなった。自分の仕事、役割を全うするのみだから。
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